


AFC事業本部では、国内および海外のエリアフランチャイズ事業を担当している。小﨑太郎が所属する海外事業部海外新地域グループは、新たに進出する国を選定するところから、第1号店を開店するまでを担当しており、その業務は、現地調査、現地パートナーの選定および契約、事業計画策定、駐在メンバーの派遣、海外事業パートナー来日時の各種手配など、多岐にわたる。少なくとも月2回程度は海外へ渡航し、1カ月以上の長期出張も珍しくない。 「現地とのやりとりがメインの仕事のように見えるかもしれませんが、実は社内の経営会議や取締役会等の重要会議で提案される内容に関わることも多くあります。会議への出席、リサーチや、各種資料作成も、重要な仕事の一つです」と小﨑は言う。


小﨑:
自分の意見をきちんと言えること、自発的に動けること。まずはこの2つが必要でしょう。これら2つが文化の違いを乗り越える大きな原動力となります。私も文化の違いを乗り越えること、とりわけ「お互いの考えを正しく伝え合うこと」「異なる考え方から共通の答えを見つけ出すこと」「仕事に関する考え方の違いを越えた着地点を見いだすこと」の3点には、どの国との交渉でも、毎回苦心しています。
海外では、会社の規模や信用度よりも 、交渉担当者個人の信用が重視されます。意見をはっきり伝えないと、相手は空気を読んでくれませんし、判断が求められるシーンでは即決が基本で、持ち帰っての判断は好まれません。それだけ個々の担当者の責任が大きい。常に自分で結論を用意しておくことも必要です。
また、海外では、日本国内の業務ではあり得ないことが、頻繁に起こります。自分で考えて動なければ、決して前には進めません「自ら何かをしたい」という気持ちが強くなければ、成果を得るのは難しいかもしれません。
しかし、一度人間関係を築くと交渉の下地ができます。自分自身が入り口となって、「ファミリーマートらしさ」を「いいね!」と感じてもらえることは喜びですね。

小﨑は海外出張が非常に多く、月の半分以上を海外での滞在に費やしていることも珍しくない。現地調査の段階になると、本当にコンビニがつくれるのか、つまり、人々の食生活はどうか、インフラの度合いどうか、法規制は問題ないか、一緒に事業をしてくれる良いパートナーはいるか、などあらゆる面において検討するため、1~2カ月現地に滞在することもある。
「でも、派手なのは交渉のときだけ。実際は、データ収集や分析の業務が多いです 。ほかにも、現地の事業パートナーを説得するための資料作成など、デスクワークも重要な仕事です」と小﨑は言う。
海外進出案件は、計画が立ち上がってから第1号店がオープンするまでの期間が長い。交渉が決裂し、案件が振り出しに戻ることもある。
「自分が主体的に関わったベトナムでの合弁会社設立では、申請から政府の認可を受けるまでに約2年かかりました。当時ベトナムは小売業の外資規制緩和直後で、小売業での外資との合弁会社設立の前例がなかったことから、非常に難航したのです。しかし、全社で注力している海外事業の中心にいて、会社の成長戦略に強くかかわっていること、そして自分が立ち上げた事業が、その国でビジネスとして拡大していくことには、大きなやりがいを感じています。また、海外のさまざまな環境で多彩な人々と接することができるのも、自分の視野や見識が広がる楽しい体験です」。


海外事業に注力しているファミリーマート は、今後海外で活躍できるチャンスも多く、海外事業に関心を持つ人にとって魅力的な会社だと思います。海外で活躍したいと考えているのなら、学生時代のうちに言語を習得しておくといいですね。英語の重要性が高いのはもちろんですが、中国語やスペイン語など他の言語でも良いと思います。でも、大前提は正しい日本語が使えること! そして、日本文化についても、幅広く学ぶことを忘れないでほしいですね。
