



ほとんどの場合、店長はそれぞれ豊富なノウハウを持っています。長い経験に即したノウハウを蓄積しているうえ、そのノウハウの内容も、個性も異なります。そこで、各店長のノウハウをまず私が学び、応用しやすいように汎用化して、他店に提案しています。
一例を挙げると、おでんのキャンペーンで実績を上げている加盟店では、店長がおでんの仕込みのタイミングと数量を細かくマニュアル化し、どのストアスタッフでも仕込みができるようにしていました。早速他店でノウハウを活用したところ、売上がいまひとつだった加盟店でも、販売機会を確実にとらえることが可能になり、飛躍的に売上を伸ばしました。
また、ある加盟店では、売上は高く推移しているものの、経費管理に甘いという傾向がありました。そこで巡回のたびに、実際の売上と販売経費の数字を見ながら、経理管理の基本的な考え方を伝え、アドバイスを繰り返しました。その結果、発注量と販売量のバランスが取れるなど、経費削減の効果も現れてきました。
提案をする時に心がけているのは、実行すべき理由やその効果を、明確に説明することです。そして、取り組みの結果はすぐにフィードバックし、達成感を得てもらうことを大切にしています。
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どんなに優れた提案であっても、加盟店が実行し、さらに自発的に継続しなければ、結果は得られません。ですから、提案を受け入れてもらうためには、“自分は加盟店を全力でサポートしている”との姿勢を伝える必要があります。
そのため、スーパーバイザーになったばかりの頃は、加盟店がどのような考えで経営をしているのか理解するため、連日店舗に通い様々な話を聞きました。ストアスタッフが急に欠勤してしまい、忙しそうな加盟店では、商品の陳列を手伝いながら取り組みの提案をしたこともあります。その時、お互いに体を動かしながらコミュニケーションを図ると、事務所で向き合って話をするよりも、親密度が高まることを学びました。
コミュニケーションを図る努力も重ねました。中国人店長との話題づくりのために中国の文化を勉強したことや、車好きな店長との話のきっかけをつくるために様々な車種を覚えたこともありましたね。
店長やオーナーに影響されたことですか?そうですね。店長に勧められたマンガを読んでみたら、自分までハマってしまったことがありました(笑)。




オーナーは、営業所内の数店舗を経営しており、非常にお忙しい方です。直接面談できる機会が少ないため、電話で随時打ち合わせをするように努めました。そして、集客面が弱いという店舗の状況を割り出し、地域の市場分析を踏まえた提案を行ったところ、2年目の売上は前年比130%という結果が出ました。
売上アップに成功した主な要因として、近隣にある別の店舗と合同で大きなイベントを企画したことで、集客力が高まり、固定客を獲得できたことが挙げられます。このほか、店舗づくりやスタッフの接客についても、お客さまが楽しく買い物していただけるような取り組みも提案しました。こうした提案を、オーナーをはじめ店長やストアスタッフの皆さんが受け入れて、努力してくださったことが、良い結果につながった一番の理由だと私は思っています。

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塩井さんは、売場のこと、商品のこと、スタッフのこと、何でも相談できるアドバイザーですね。まさに、ビジネスパートナーです。
塩井さんは、具体的な目標数値や「明るいお店にしましょう」「スタッフがいきいきと働ける店にしましょう!」というビジョンを、何度も話してくれます。話の内容やイメージが具体的なので、より「お店のため」ということが伝わってくるんです。ですから、提案を聞く時はいつも「これからもっとお店がよくなるんだ!」と感じられて、とても楽しく、売場の改革や新商品の発注の際も期待が高まります。それに私自身も、塩井さんの言葉通り、「今まで以上に明るい、スタッフのレベルが高いお店にしていきたい」と頑張る気持ちが沸き上がってきます。
印象的な出来事ですか?最近では夏場、「とろろそば」などクール麺の販売数を、前年比114%に伸ばしたことですね。毎日の気温の変化に敏感な商品なので、巡回や電話で毎日、発注を細かく打ち合わせた結果として、きちんと現れた数字なので、嬉しかったですね。



加盟店・本部の売上の向上と利益の確保が、互いの成長につながっていることを、常に念頭に置いています。
そうはいっても、根本にあるものは、人間対人間の信頼関係。まず加盟店とスーパーバイザーが何でも話し合える関係性が重要で、さらに主体的に動き、親身に加盟店を支援できる姿勢が求められます。
私自身、新たな取り組みの結果が得られた場合は、都度店舗へ足を運び、オーナーや店長に直接報告するようにしてきました。加盟店と気持ちを通わせ、目標を共有し、目標を達成した時は一緒に喜ぶ。そのためにスーパーバイザーは努力をする。それが、“加盟店のことを全力でサポートする”ことだと考えています。
突き詰めると、スーパーバイザーの仕事は、加盟店の経営コンサルタントとして、オーナーや店長と共に悩み、考え、行動し、結果につなげることではないかと思います。時には店長の意識改革まで行う必要もあり、難しいこともありますが、結果が出た時に得られる達成感は非常に大きく、本当にやりがいのある仕事です。
実は先日、あるオーナーから「接しているうちに、良さがじわじわとにじみ出てくるスーパーバイザーだ」と言っていただけました。普段は、そんなことを言う方ではないだけに、信頼関係を築けていると感じられて、嬉しかったですね。照れくさかったですけどね(笑)。